2004年01月04日

豊島問題FAQ

質問・・・・・・暫定的環境保全措置とはいったい何ですか?

答え・・・・・・豊島に放置されている産業廃棄物は、溶融という方式(1000℃以上の高温で溶かす)で処理されることが決定されましたが、たとえ毎日毎日、処理を続けたとしても、すべての廃棄物の処理が終わるまでに、最低でも10年以上の年月が必要ということが判明しました。

豊島の産業廃棄物はとても有害で、そのおかれている場所からは、毎日129トンもの汚染された水が、海へ流出しているのです。10年この状態を放っておいて良いのでしょうか?いやよくありません。

そこで、周辺環境を守るために次のような方式が考えられました。その方式が「暫定的環境保全措置」と呼ばれています。
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茶色の部分が産業廃棄物、緑色は山地


(1)地図上の赤い線の所に、岩盤層まで届く、鉄の板を打ち込みます。
今北海岸へ流れ出す汚染地下水は、日量120トンと推計されています。
そのほとんどが岩盤層の上の砂層から流れ出しているので、それをせき止めるわけです。

(2)西海岸がわの汚水漏れを防ぐために、地図上のAの部分の廃棄物をBの上に移動します。
西海岸側の汚染地下水は、日量9トンと推計されています。
また、Aの部分の廃棄物層は、厚さが少ないので、比較的容易に移動できます。
よって、海岸に壁を作るのでなく、汚染源そのものを移動させてしまいます。

(3)新たな地下水が増えないように、廃棄物にシートを被せます。
カッパ等で用いられるゴアテックス素材のようなもので、廃棄物を覆います。
その結果、新たな地下水は増えず、また内側の廃棄物からの蒸気は透すので、少しずつ水量は減ります。

(4)それでも、地下水はたまっていくので、Bの一番高い所にポンプアップして、シートの中を流します。
遮水壁の内側にたまる水は、汲み上げ、シートの中を流すことで、循環蒸発させ、水量を減らします。
このあたりは日本で一番降水量が少ないところなので、この方法が用いられます。

(5)ダイオキシン・重金属などの水に含まれる有害物質を除去することのできる、処理場をAの場所に作ります。
ポンプアップし続けても、きれいになるわけではありません。
そこで廃棄物のなくなった、Aの地区に汚水処理場を建設します。
建設には約3~5年の年月が必要になります。

(6)水処理場が完成したら、シートの上に水を流すのをやめ、きれいな状態に水を戻して、海へ放流します。豊島住民は、絶えずこの水質をチェックしていかねばなりません。

その後、廃棄物を直島へ運び出し、汚染源そのものを無くしていくということをします。


質問・・・・・・産業廃棄物問題が一段落した豊島は、今後どのような島づくりを目指していくのですか?

答え・・・・・・今、豊島には明確な活性化のためのプランや振興策は存在しません。ただ、一つの方向性は打ち出しています。

それは、豊島は今後とも、第一次産業で生きていくということです。これまで有史以来、豊島は豊かな島でした。世界最高とも呼ばれた漁場に囲まれ、農業は自給自足でき、それでも余り、他の島へ売っていたというほどです。

その島が衰退したのは、この戦後50年です。その上豊島は産業廃棄物という十字架を背負い、大変な苦労を続けてしまいました。

廃棄物の調停が終わり、廃棄物撤去の約束ができた今、私たちは自分たちの力で再び立ち上がろうとしています。

そして廃棄物問題の反省から、決して行政まかせにしていてはダメだということを学びました。しかしながら島づくりをしていく上で、行政と離れすぎていてもうまくいきません。

今後、私たちは行政と対等な立場で、行政と一緒に島づくりについて力を合わせていきたいと考えています。


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